Reading Page

 
other
ウインドウがいっぱい
 

 マックをお使いのみなさんは、もうOS Xへ移行されましたでしょうか? DTP関係に携わっていると「まだまだ」といわれる方も多いと思います。私? 私ですか? 実は去年の秋から、OS Xへ移行しております。私もDTP関係の端っこに生息しておりますので、一応サブのマックではOS9が動いておりますが、メインで使っているマック2台は、OS Xです。

 OS Xをお使いの方はお分かりかと思いますが、OS9と比べて、Finderの操作が変わりましたよね。OS Xより前のマックは、フォルダをダブルクリックするとウインドウが開き、その中にあるフォルダをダブルクリックすると、また別のウインドウが開く、というカタチでした。optionキーを押しながらフォルダをダブルクリックすると、新しいウインドウが開くときに、元のウインドウを自動的に閉じることができますが、ふつうはそんなことをしないので、フォルダのダブルクリックのたびに新しい別ウインドウが出てきます。

 ところがOS Xは、ウインドウ内のフォルダをダブルクリックすると、もとのウインドウに代わってその中が見えるというカタチです。Windowsでは、ずいぶん前からその形式が取られていました。ちょこっとWindowsも触るので、別段その操作性に違和感はなかったのですが……。

 で、話は飛ぶんですが、私、コンピュータのウインドウをたくさん開けます。ソフトも、最低でも5、6個は同時に起動したままにしています。それは「今、自分がやっている作業にかかわるフォルダや書類やソフトに、すぐさまアクセスできるようにしたいから」という理由によります。コンピュータで作業しているときでない場合も、机の上に、ボールペン、鉛筆、消しゴム、定規、原稿用紙、レイアウト用紙、辞書、メモ用紙などを出し(必要に応じて一つずつ出していくのですが)、それら全部にすぐ手が届くように、自分の周囲に置いておきます。これだと(私の場合)作業性がいいのです。だからそれと同じように、コンピュータの場合も、必要なものをすべて出しっ放しにしてあります。コンピュータの画面をデスクトップというでしょ。画面が机の上なら、ふつうに机の上で作業をするときと同じようにやれた方が気分がいいというわけです。

 ところがOS Xでは、ウインドウがたくさん開きません。一つのウインドウの中が、次々と変わっていきます。う~ん、これ、私の思考パターンに合わないんですね。作業に関係するウインドウは、とにかく全部開いておきたいのです。確かに、たくさんのウインドウが開いていると、どこに何があるのか分からなくなります。でもね、どっかにあるんですよ。それはちょうど、机の上に広げた資料の山から、必要なものを探し出すのに似ています。自分が机の上に持ってきたのだから、必ず山の中にある。さらに自分の「覚え」で、あの資料は、机の右上あたりに置いた。そう覚えているから、そのあたりを探すと、すぐに出てくるわけですね。コンピュータ上も同じなんです。

 ということで、私がOS Xを使うときは、やっぱりたくさんのウインドウが開いてしまいます。前述のように、ふつうに操作すると、ウインドウは一つだけしか出ないので、ウインドウ内のフォルダをダブルクリックする際に、Commandキー(リンゴのキー)を押しながら操作します。すると、新しいウインドウで出てきますからね。まあ、そんなことをしなくても、ウインドウの右上にある楕円のボタンを押せば、OS9と同じ操作性になるのですが、これだと、ウインドウ上部に出ている「便利な」ボタンが消えてしまいます。それは嫌なんですね。

 ということで、新しいOSになっても、やっぱり以前と同じような使い方をしています。コンピュータは道具ですから、自分の使いやすいように使うのがいいと思うのですが、ただ、私以外の大多数の方は、OS9当時も、ウインドウをたくさん開かずに作業をしているようなのです。う~ん、どうしてそんなことができるのだろうか。みんな、記憶力がすばらしいからだろうか(ほしいデータを探すときに、瞬時に必要なフォルダにたどり着けるから?)。なんともすばらしいのです。私にはとてもマネができません。

 ということでやっぱり私のような操作をする人は、少数派なんでしょうね(涙)。でもま、これからもこのままいきます(^_^;。

 でもね……。OS Xも10.3になって、exposeという機能がつきました。これは、登録してあるキー操作をするか、マウスを四隅のうちどちらかへ入れるかで、現在開いているウインドウ(ソフトの書類も、Finderも全部)が全部一目で見られるようになるというもの。こういう機能がOSにあるということは、私のようにたくさんウインドウを開いて作業をする人が、まんざら少なくないのかな?とも思うのですが……(単に、この機能の開発者が「多ウインドウ派」だっただけだったりして・笑)。

copyright : Masaru Inagaki(20140828)

読みもののページ

ショートストーリーを中心に、しょーもないコラム、Mac系コンピューター関連の思いつきつぶやきなど、さまざまな「読み物」を掲載しています。
20世紀に書いたものもあり、かなり古い内容も含まれますが、以前のまま掲載しています。